ソフトンハウスのブログを利用している方々の中でも、余震の多さに滅入っている方もいらっしゃるので、今日はその事について書いてみます。
東日本大震災の少し前。2011/03/09 11:45:12 に比較的大きな地震があり、実はそこから40回にも及ぶ余震の後に 2011/03/11 14:46:17 のM8.1が発生しました。
通常、3月9日の地震で収束するなら、あのように多くの余震が続くのは変だと捉えるのが普通でしょうが、震度が1や2と小さく。それらの現象が報じられることはありませんでした。
同様に 2011/04/07 23:32:42 の大きな余震の前にも、宮城県沖を震源とする地震が不気味に続いていたのです。それらもまた、震度1がほとんどで報道されることはありませんでした。
この辺りから、私はその現象に気づき、次は福島ではないかと予知し「にわか予報士」になりました。
それが不幸にも現実となってしまいました。
最近では 2011/04/11 17:16:11 の福島県浜通りを震源とする大きな余震の前にも、福島県沖のちいさな余震が頻繁に起こっていたのです。
これを書いている今現在では、北は三陸沖から南は茨城県沖までの間でバラバラに余震が起こっており、一部に集中した現象は発生していません。
地質学者でも何でもない私ですが、表を追いかける限りの感じでは、特に大きい余震が来る気配は今のところありません。
そこで問題となるのが、このような「予知、予告」です。
日本では東海大地震や宮城県沖大地震などに備え、法律まで作って予防措置を講じてきたのですが、今回は宮城の一部が該当しただけで、全く当たっていません。
学者の確率を逆さ読みしてみましょう。「今後1か月の間に震度5以上の地震が起こる確率は10%」これはつまり、「今後1か月の間に震度5以上の地震が起こらない確率は90%」なのです。
今日の報道にあった「津波伴うM8級1か月以内に再来も」という報道は、「津波伴うM8級1か月以内に再来しないかも」と書けるのです。
どうしてこのような書き方にしないかと言えば、記事の防衛です。
「起こらないかも」と予告して起きてしまえば非難されます。さも起きるように書いておく必要があるのです。
何よりも大事なのは、何百人もの関係者と何億もかけて「地震の予知」を行ってきたところとは別な、全く考えてもいなかった場所で深度5や6の地震が起きているということであり、今の人類には「どんな地震予知もできない」のです。
そんな記事を読んで心配するくらいなら、http://quake.twiple.jp/ のデータを閲覧して、今、地殻がどんな動きをしているか自分で見て予知した方が、よっぽど精神的に休まります。
自分の地域の余震が多くなってきたら、のんびりオフロには浸からないよう気を付ければいいのです。それもまた根拠はありませんが、近くの余震に注意を払うのはごく自然なことでないでしょうか。
無用な予知記事に対して不安にならないようにしましょう。
最近は過去の歴史を引用して「起こるかも」みたいな記事が増えていますが、その時期を特定する事は誰にもできないのです。震源や状況が同じだったとしても、それは明日かもしれないし、100年後かもしれないのです。
無用な心配をせず、自分の目でデータを確かめてみてください。
人間はネガティブな情報ばかり信じがちですが、こんな時だからこそ、落ち着いて状況を把握する事が大事ではないかと、私は思います。