私が E-MAIL を初めてもう20年になります。
E-MAIL はそれ以前に Unix の UUCP (Unix Unix to CoPy) によっても使われていましたが、その後 BBS の発展に伴い、色々なメッセージングシステムに採用されてきました。
ちなみに、BBS 時代に名取市の佐々木市長(現職)とも知り合いました。
もう20年以上前の事です。
最も簡単なメールの作成は、TCP/IP でポートの 25 番に接続し、以下のような構文を入力します。このとき、ローカルエコーはありませんので、間違えずに打たなければなりません。
HELO mailhost
MAIL FROM:〈name@domain〉
RCPT TO:〈name@domain〉
DATA
MAIL MESSAGE
..
実際、やり取りはすべてテキストで行われていますし、最近ではこの「SMTP」という方式も SSL を利用して暗号化するように薦められています。
E-MAIL はある時だれかが最初から決めた通信方式ではなく、UUCP の頃からメッセージングシステムの発展とともに機能が追加されたり、変わったりしてきましたので、カーネルとなるシステムで多少変わってきます。
sendmail、postfix、Microsoft Exchange などが代表的なシステムですが、メールアドレスの前後に〈〉が必要であったり、いらなかったり、RFCに準拠しないメールは送れなかったりと、およそ統一が困難な状況です。
私が公共の組織に最初に導入した E-MAILシステムは、当時インターネットでソフトウエアを買うのが情報不足で怖かったため、シアトルやサンフランシスコまで出かけて行って購入してきたもので、Windows NT 4.0 で動作する非常にシンプルなシステムでした。
その頃に比べると、システムの機能もボリュームもかなり増え、色々なことができる反面、かなり複雑化しています。
インターネットは世界的な構造を持つため、日本語だけではなく、アラビア語のように右から左に書くような文章など、様々な国と地域をサポートするだけではなく、利用者がクライアントソフトウエアを自由に選択できるなど、複雑な環境で利用することが前提となるため、そうなったのです。
もし、そういった煩雑なシステムを改造したり、メールそのものに何かを組み込もうとするならば、組織内でクライアントや利用方法を画一化するなどの環境統一が必要となるかもしれません。
手順が RFC で定義されているとは言え、MTA がそれに従わなくとも、送れて受け取れれば何の障害もありませんし、ましてやクライアントが統一されていないこの世界では、ちょっとしたシステムを組見込むのでさえ膨大な時間と投資が必要となるからです。
現状はそんな感じなのですが、この古臭いメールの伝達システムはいったいいつまで続くのでしょう。
Microsoft Exchange のように、ある程度お行儀の悪い MTA は無視し、独自の世界を作り上げてしまった方が、「それはできません」と言い切れるので管理者にとっては良いのかもしれませんね。
まあ、Exchange は様々な機能満載ですから、それにすればそれで手のかかる問題が山積みになりそうな気がしますけど・・・。
いずれにしろ、遠くない将来、MTA がなくなり、MTA-API なるものが登場し、Twitter のような使い方をするようになると思いますよ。
ちょっとした回顧録と予言でした。