震災の話題です。
震災後、国の省庁は3次、4次補正など次々と復旧・復興対策を打ち出しています。せっかくなので地方自治体もその助成を受けて欲しいところですよね。私のところにも知り合いから色々聞こえてきます。
総務省や東北総合通信局の情報をもとに、被災地の自治体や中央の企業との間で意見交換を行ってきましたが、震災前にあったものは復旧として手を付けているものの、そのほかの助成、特にICTについては自治体も忙しくて手が付けられません。
例えば総務省からは、被災地に対して「災害に強いネットワークを構築」をするようなプロジェクトも出されているのですが、事業主体が自治体でなければ申請できません。はたして、いまそのような申請に人手が回せる基礎自治体などいかほどあるのでしょうか。特に沿岸部は復旧で人手が足りていないのです。
少なくとも、私の知る限りではないですね。いや、仙台市とか石巻市なら市の規模が大きいからできるかな?程度です。
幸いにも、来年度の予算で復興関係が本格化するため、今すぐやらなければ乗り遅れるという事ではありませんが、計画は既に立てておかなければ、とても来年度初頭に間に合うとは思えません。
できれば自治体に出入りしている事業者が職員に代わって作文をできれば良いのでしょうが、昨今は公平性だ透明性だと言われ、なかなかお手伝いをお願いできる関係は構築できていません。その上、せっかく協力しても自治体主体の助成金では入札になるのが明らかで、自分が落札できるかどうかも判らないのでは、事業者もなかなか乗る気にはなれないと思われます。
民間やNPOとのパートナーシップを許すとか、もう少し国も自治体の立場に立って考えてください。この期に及んで暇なICTの専門家がいる被災自治体なんて皆無なのですから。
・・・・で、話は変わりますが、総務省では去る12月28日、「大規模災害時の通信確保に関する検討会」の最終とりまとめを公表しました。それ以前、パブリックコメント募集の段階で「iSPP」が意見書を提出しています。
この意見書は私も共同代表として名を連ねており、私としては、避難所やSNSに関することを被災者目線で意見させて頂きました。その結果、いくつかの意見が総務省に採用され、修正して頂きました。このとりまとめは、自治体が取り組むべきことも提言されていますので、自治体に関係する方はぜひお読み頂ければと思います。ちなみに、私たちの意見は、総務省の考え方「別紙4」として紹介されています。
では、今年が良い年でありますように!