シリコンウエハーはご存じだと思います。
最近のCPUは高性能ですが、CPUの上に放熱用の羽やファンを取り付けなければならず、それらがスペースをとる上、高温になると周辺の素子が焼かれてしまうため、熱対策が重要な課題となっています。
そこで登場するのが、ダイヤモンドウエハーです。
ダイヤモンドは熱伝導率が良いと言われる銅の5倍もの熱伝導率で、シリコンに代わる次世代の素材として最重要視されています。
既に数カラットの人造ダイヤモンドは生産されており、トンネル工事などのカッターに利用されていますが、21世紀に入り、ダイヤモンドでコーティングされたウエハーも開発されました。
ご存じの通り、ダイヤモンドは鉛筆の芯などに利用される黒鉛と同じ炭素からできており、高温、高圧によって分子の結合配列が変わった結果生成される素材です。
最近は高温極低圧での生成技術が発見され、より大きなダイヤモンドが作れるようになりました。
もちろん、素子として利用されるのはもう少し先でしょうが、このダイヤモンドウエハーが実用化されれば、CPUの処理速度と大容量化は加速度的に大きくなると言われています。
真空管、トランジスタ、シリコンと技術は発達してきましたが、これからはダイヤモンドの時代ですね。