仮想世界をつくりたいですか?
ムーアの法則によって進化を続けてきたコンピュータも、電子のゆらぎによる影響を受けるまで集積化することはできません。それでも多層化するなどし、しばらくの間はさらなる演算速度を得ることができるでしょう。そして、いずれは量子コンピュータなどの次世代、次々世代演算テクノロジーを獲得することになり、人類の知的文明レベルが3に達する頃には、仮想世界を構築可能なコンピュータを手に入れていることでしょう。
太陽系の資源をすべて活用できる文明をレベル1、近接する恒星系の資源をすべて活用できる文明をレベル2、銀河系の資源をすべて活用できる文明をレベル3とすれば、地球の資源の80%を使うことができる文明を築いた私たちですが、それでも宇宙における知的文明のレベルは0です。果てしないように感じる文明獲得の旅ですが、グレート・フィルターを突破できれば到達できる可能性があります。
私たちはグレート・フィルターを突破したのでしょうか。もし、私たちがこの宇宙で最も高度な文明を持っているとしたら、突破した可能性があります。他方で、私たちより優れた文明を発見したら、私たちはまだグレート・フィルターを突破しておらず、それはいずれ私たちの文明が滅びることを明示します。
そうであっても、グレート・フィルターを回避する方法もあります。それは、私たちが仮想世界で文明を育てることです。脳に意識伝達装置を接続した私たちは仮想現実の中で文明を構築し、たとえグレート・フィルターにより滅びたとしても、セーブポイントから何度でもやり直せます。そして、いずれはグレート・フィルターを突破できるでしょう。
しかし、この考え方では、目的のために目的物が必要となり、成立しません。ですから僕は、グレート・フィルターを生身で突破できる文明を持つよう、遠い未来の子孫にアドバイスしたいと思います。
※いろいろと省略して説明しています。
※僕の勝手な妄想なので許してください。