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しょっぱくて、カライ、そんな日々をつつうらうらボヤいてます。
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2013/05/04 12:26:00 プライベート♪
こうのとり
No.1意識だけはあるんだよ…I
去る5/2にとうとう運命の初採卵をしてきましたー。
そんなハラハラドキドキな波乱万丈なレポートです(笑)。

5/2朝7:00起床。
前日21:00以降より絶賛絶食中。
起きてはみたものの…することがあんまりありませぬ(笑)。
ご飯ダメ、コンタクトダメ、化粧ダメ…じゃあ歯磨き洗顔と着替えしかあらへんやん。
そんなの10分もあればできるよ!
と、相方が支度が終わるまでボケーっとTV鑑賞。
で、いざ出陣。

8:20病院到着。
いつもの診察室でなく、採卵室のあるフロアー(病院は2フロアーあって、採卵室は1F上)に通される。
おおぅ、初めてこのフロアーにきた〜。
このフロアーは土足厳禁(清潔第一だから、まあそうか)。
スリッパに履き替えさせられ、まずはリカバリールームに連れていかれました。
リカバリールーム、採卵前と採卵後の体調回復のためのベッド等があるお部屋でして。
すべてカーテンで仕切られ、ベッドは本院とほぼ同じベッドでした。
うん、もうほとんど入院病棟とかわらんね(笑)。
僕はそこで手術着を着替えて待ってて〜と言われ、相方は採精室に連行されました。
これからどうなるんだろう…全然手順がみえないよ。
とりあえず下着&指輪をはずし手術着を着ます。
要するに身に着けているのは手術着のみ。
相方曰く、寝ている間にどこかへ飛んで行ってしまうものはすべて外すんだよーと。(相方は手術経験者)

しばらくすると看護士さんがやってきて、ブスッと点滴をしてくれました。
コネクト付のやつを(静脈麻酔をするので麻酔を追加するため)。
最初に入れられているのは生理食塩水。
ちなみに点滴の針は採血と同じ場所に刺されたんですが…どうやら勢い余って(?)流血が飛び散った模様。
看護士さんの手袋、なんか血まみれだよ…。
「あふれちゃいました?」
と聞くと「うん。でも健康な証拠だよ!」といって飛び散った血をふきふきしながら点滴針をがっちり固定。
そんなことをしていると相方が登場。
えっ?もう終わったの??
早くない??
「そんなに時間かけるのもんじゃないし…(僕を見て)なんか…すっかり病人だね…」
リカバリールームを出る前は普段の姿だったのに、戻ってきたら手術着でベッドで横たわりながら点滴受けてる姿がかなりショッキングだったらしい。
そんなこと言うけど、君だってそうだったんだからね(詳細はコウノトリ番外編を参照)。
しばらく相方と談笑していると、いよいよ自分の番に(二番目でした)。

10:15 点滴をしょいながらトイレに行ってからトボトボと採卵室に行きました。
採卵室は手術室より若干機材が少ない感じの無機質な部屋でした(手術室みたことないけど)。
どっちかというと…理系の実験室に近い…かも?
手術台はたぶん、産婦人科らしい、足をかけるタイプ。
(卵管造影剤検査の時も同じだった)
とりあえず仰向けに寝かされて。
ちゃきちゃきと看護士さんが右手と左手を固定します。
右手はすでに点滴針がささっていて、指先に何かクリップをつけられました。
たぶん血中酸素濃度を測る機械の模様。
左手は血圧計、そして指先にクリップ。こちらはたぶん心電図かなぁ?
胸に心電図用のパッドを二つくっつけられましたので。
採卵室に規則的なピッピッピ…と音だけが鳴り響きます。

おおー、初めて自分の心電図音聞いたー!!
ドラマみたいだ〜。

なんて思っていたら、とうとう両足もがっちり固定されまして。
陰部を洗浄消毒され、手術映像でよく見る布をふぁさっとかけられました。
もう身動き一つできません。
左隣にいる看護士さんが
「KEIさん緊張してる?心電図、早いよ。」と。
そりゃそうだよ、いくら深呼吸しても緊張というか心音は早くなるよ。初めてなんだもの。
そして「麻酔は院長が来てから入れるからね〜。」とも。

あれ?
院長が執刀するの?
最初の予約表ではまだ診察を受けたことのないドクターの名前だったんですが、どうやら院長がしてくれるらしい。
少しホッとしました。
やっぱり知らない人よりは人間味を帯びてきた(笑)院長の方が安心するもの。

「麻酔って…どんな感じですか?」と看護士さんに聞いてみる。
うわさに聞くあれやこれやより、実際に見ている人にどんな感じか聞いてみたかったので。
「完全に寝ちゃってる間に終わる人もいれば、意識だけある人、痛みも感じる人もいて人それぞれだよ。だから私はずっとそばにいるから、痛かったら痛いって言ってね」と言われました。

……。

うわさと大して変わんない

「KEIさん、昨日はちゃんと眠れた?お酒は強い方?」
「昨日は…眠りが浅かったんですよね…お酒は強い方だと思うんですが…」
「そうなんだ。うーん、聞かなきゃよかったかな。」

え?どういうことよ??

と疑問に思っていたら、院長登場。
ちゃんと手術着を着てる院長…男前度がアップしている!(不謹慎)
こうやってみると、院長はドクターの割にイケメンだよなぁ、と思ってしまいました。

院長はいつもの優しい口調で点滴の脇に立って「これから麻酔しますよ〜。」と麻酔をコネクタにつけ始める。

「しばらくするとボーと頭がしびれてきて眠くなると思うけど、寝ちゃっていいからね〜」

と言われたので、ここから先は目をつむることにしました。
以下は私の想像によるものです(音だけで想像中)。

看護士「酸素マスクしますか?」
院長「うん、マスクはしないとダメだよー」

口元にモガッと酸素マスクをされました。
もう完全に手術じゃん…

とか思っていたら頭の奥が痺れてきて熱い感じがすると思ったら、もう全身がけだるくて動かない。
しゃべるのも億劫でとにかくダルイし自分の体じゃないようなんですが、意識だけはハッキリしてるんですよね。
これは…痛いか痛くないかの瀬戸際なのでは??

しばらく麻酔を落としている院長が
「あ、もう寝ちゃっうかな?とりあえず、僕、手を洗ってくるから、そしたら始めよう」と言っていったん退出。

戻ってくると身動きしない僕を見た院長。

院長「もう寝ちゃったね〜。」
看護士「薬ってすごいですよねー」
院長「効きやすのかな?まだ5分の1ぐらいしか入れてないんだけど」
看護士「お酒強いって言ってたんですけどねー。好きと強いは違いますしね〜」
院長「僕も気を付けないとなぁ(多分麻酔されたら何されるかわからないという意味だと思う)」


すいません、全部聞こえてます。。。
ごめんなさい、寝てないです。しゃべれないだけです…
そうか、お酒が強いと麻酔が効きにくいんだ、ということをこの会話で知りました(笑)。
そして、やっぱり効きやすいのは確かなんだろうが、意識までは持っていかれないところを見るとやっぱりお酒は強いのかもしれない。
効きやすさとお酒が強いの因果関係はあんまり当てにならないのかも?

まあ人が眠っているの(と思っている)をいいことに雑談している院長でしたが。
一つ一つ作業をする前は、聞いているかどうかわからなくても必ず一声患者にかけてくれました。良い人だよね、やっぱり。

院長「これから採卵する機械を入れますよ〜。針がついているから、危ないから動いちゃだめだからね〜」

うん、むしろ動けないよ…

院長「(多分超音波モニターを見て)お、ちょっと小ぶりもあるけどいっぱいあるね♪」

とわりとグリグリ採取しているのがわかります。
痛覚はほとんど遮断されていて、ひとまずホッとしました。
ハッキリしているのは本当に意識だけなんだなぁ。

最初は右から採取。
最後の方はかなーりぐりぐり圧迫され、さすがに話すのは億劫だったんですが
「うーん…うーん…いたぁーい…」
と呟くと、ずっと左側で肩をさすって安心させてくれていた看護士さんが
「うん、痛いね〜。頑張って〜」と。

いや、同意を求めているわけじゃないんだよ…

でも、おそらく寝言ぐらいにしか捉えられていないのか、麻酔は増やされず。
右は終わったようで左の採取にうつりました。
やっぱり最初はそんなに痛みを感じないんですが、最後の方になるとグリグリが増すんですよね…

再び「いたぁーい…いたぁーーい」を繰り返すと、今度は院長が
「あと少しで終わるよ〜、頑張ってー。(数秒後)はい、おしまい!頑張ったねー」と。

終わった後、後処理が終わったあたりで看護士さんに「KEIさーん、終わりましたよー。起きてー。」と声をかけられました。

いや、寝てませんから〜

そして院長から結果報告。
「KEIさーん、いっぱい取れましたよ〜。10個取れたけど、ひょっとしたら後から増えるかも。よかったね〜。」

なんで、後から増えるんだろう?減るならわかるんだが。

とも思いましたが、とりあえず声にならない声で「ありがぁとぉござぁいました〜」とは言いましたが、果たして院長に届いたんでしょうか?

その後、ストレッチャーに乗り換え、リカバリールームに戻りベッドに乗り換えて。
グッタリでしたが、「のーどーかーわーいーたー」と訴えましたが、「もうちょっと我慢して〜」と看護士さんに却下されました
採卵室から戻るまでだいたい30分ぐらいだったと思います。
なので採卵自体は10〜15分ぐらいだったんじゃないかなぁ?

そのあとは寝たり起きたりであんまり記憶がないんですが。
抗生物質の点滴が終わったころ、看護士さんがやってきてぬるま湯を飲ませてくれました。
ふぅ、ひとごこちついた。
そして生理食塩水が終わるころ、再びやってきて止血用に詰められていたガーゼを取り除かれ点滴を外してくれて、やっと自由の身に。

今度は「トイレにいきたい…」とわがままを言い、トイレに連れて行ってもらい、ベッドに戻ると再び白湯をもらってゴロンと寝ました。
すると看護士さんが血圧と血中酸素濃度を測ってくれまして。
血中酸素濃度は100。はかった看護士さん、ビックリです。
「優秀ね〜。もうバッチリじゃない!100なんてめったに出ないわよ〜」とほめられました。
多分、ずーっと意識がはっきりしてたからじゃないぁかな?

ただ、やっぱり麻酔の威力は強力らしく、気持ち悪くはなりはしないけれど目が回ってフラフラ。
一つの動作が1分ぐらいしか持たない。
採卵後軽食(サンドイッチ)をくれたんですが、もう休み休みしか食べられない。
(でも食べた)
多分、麻酔の量が人より少なかったのでこんなもんで済んだんでしょうが、ほかの人はもっと大変なんだろうなぁと思いました。
まあ、寝ている分は全然平気なんですけどね。(頭を上げると目が回る)

全ての処置が終わり、気分が良くなったら帰っていいよ、と言われまして。
その時に今回の結果を持ってきてくれました。

採卵数12個。けっこう快挙の方かな?
それよりも驚いたのは精液所見。
手術後初の検査となったわけなんですが、結果は3ヵ月経った頃と言われていたので何の期待もしてなかったんですけど…初めて正常値をたたき出しました!

えーっ!!
こんなに回復するもんなの〜!?
運動数は若干だったんですが、濃度は今までの3〜5倍まで回復してる!!

相方、痛い思いしたかいがあったねぇ。
二人で喜びました。
これなら、ひょっとしたらレベルダウンできるかもしれない。
(今までだと顕微しか望みはなかった)
今回は結構な収穫有りなIVFでした。
5/5にたまごの説明を院長から聞くのですが、万が一受精卵がうまくできなくても(それはとっても悲しいんですが)、やるだけやったので悔いはありません。
でも、人間は欲張りだから3回ぐらいは移植できる受精卵があるといいなぁ、と思ってます。


そうそう。
帰宅の際、まだだいぶフラフラな状態で看護士さんに大変心配をかけさせてしまいましたが(もうちょっと休んでいいよ、とか、旦那さんしっかり支えてあげてくださいねとか言われた)、無事帰宅できましたよ。
お腹の痛みはほとんどなかったので、麻酔が抜けたらピンシャンしました(笑)。
まあ、これでどう転んでもしばらくは針地獄からは解放です。

やれやれ。
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プロフィール
KEI
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SE→舞台関係→税理士事務所スタッフ、と共通性の無い職業についている。現在は主婦も兼業。
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